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分光イメージングに最適なカメラを選定

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あらゆる用途には、それぞれ個別の要件があります。お客様のご用途に応じた最適なカメラ・ソリューションを見つけるお手伝いを致します。

 

従来のRGBカメラは、可視域と一部のNIR(近赤外)域の限られた波長範囲でしか使用できず、利用可能な分光情報が相当不足していました。この不足を克服するために、様々な分光イメージング技術を活用し、被写体やシーンから詳細な分光データを取得して解析します。これにより、従来のイメージング手法では取得不可能な、貴重な洞察を取得できるようになります。
分光イメージングは、非侵襲的かつ非破壊的で、非常に有益な解析機能を有しているため、様々な分野に大変革をもたらしてきました。今日では、飲食料品、リサイクル産業、農業・鉱業におけるリモートセンシング、医療、天文学など、様々な用途分野で応用されています。
分光イメージングの核心は、電磁波スペクトル全体にわたり、紫外域から可視光域、赤外域に至るまで、様々な波長のイメージ画像を取得することです。この分光データを解析することにより、イメージングされた被写体や物質の組成、特性、振る舞いについてさらに理解を深めることができます。

 

    HSIおよびMSIソリューションのための分光イメージング技術

    • ハイパースペクトルイメージング(HSI):この技術は、多数の狭く連続した分光バンド(通常、数百バンド程度)でイメージ画像を取得し、高い分光解像度を実現します。 ハイパースペクトルイメージ画像内の各ピクセルには、完全なスペクトル情報が存在しているため、すべてのイメージ画像を組み合わせると、HISイメージ画像データキューブを構築できます。これにより、分光特性に基づいて物質を詳細に解析し、識別できます。
    • マルチスペクトルイメージング(MSI):HSIとは異なり、MSIは限られた数の離散した分光バンド(通常、3~16バンド程度)でイメージ画像を取得します。それにもかかわらず、識別対象の被写体の分光特性が既知の場合、適用する分光バンド数を制限しても、システムコストの削減と処理の高速化は十分に実現可能です。

    分光イメージングシステムは、プリズム、回折格子、干渉計、干渉フィルターや波長可変フィルターなど、様々な種類の光学部品を利用して、特定の波長を選択的に透過または遮断します。分光イメージングシステムを専用のエリアスキャンセンサーと組み合わせて、HSIまたはMSIイメージ画像データキューブを取得します。

     

    ラインスキャンシステム

    • 優れたデータ品質と優れた分光解像度を実現する、定番の回折格子がベースのプッシュブルームHSIカメラ。
    • センサーチップ上のリニア可変フィルター。

    スナップショットシステム

    • 波長可変分光フィルターがベースのカメラ。
    • 低照度イメージング用の干渉計がベースのフーリエ変換HSIカメラ。
    • マイクロレンズアレイがベースのライトフィールドカメラ。
    • ピクセル内フィルター技術を搭載したカメラ。

     

     

     

     

     

    分光イメージング・ソリューション用カメラの技術要件は多岐にわたるものであり、意図する用途と解析に要求される正確性や精度のレベルによって大きく異なります。一般的には、その要件は様々な機能を組み合わせたものですが、重要視する点は以下の通りです。

     

    • センサーまたはシステムの分光範囲全体で、高くかつ平坦な量子効率。
    • 光強度に応じたピクセルの線形応答。
    • 同じ波長を検出するピクセルの均一な強度分布。
    • 複数のROI(関心領域)の選択肢。この機能によりデータサイズが削減され、信号処理が容易になるため、プッシュブルーム(ラインスキャン)HSIシステムでは特に重要です。
    • 一般的に処理スピードの高速化に有益な高フレームレート。ただし、短時間の露光で十分な信号が取得される場合に限定されます。この場合、光強度を高めることが有益ですが、検査被写体が加熱されるのを防止する必要もあります。
    • 高センサー解像度。マルチスペクトルイメージングシステムに、ピクセル内フィルターや、フィルターを装備した小型光学系を使用する場合、センサー解像度が大いに関係します。フィルター数が分光イメージ画像の全体的な解像度を低下させるためです。
    • ペルチェ式冷却装置(TEC)を使用したセンサー冷却機能。長時間の露光を必要とするシステムの場合に必要であり、暗電流誘導ノイズを低減し、SNR(信号対雑音比)を高く維持するために有益な機能です。
    • OEMの小型分光イメージングカメラを構築するための、センサーガラスを装着した、または非装着の(カバーガラス非装着(RCG)オプション付きの)ボードレベルタイプのカメラ。
    • GigE Vision規格やUSB3 Vision規格などの使いやすいインターフェース。

    ハイパースペクトルイメージング用およびマルチスペクトルイメージング用SWIRカメラ

     

    量子効率の高いGoldeye SWIRカメラ

     

     

    量子効率の高いAlvium SWIRカメラ

     

    アライドビジョンは、QVGAからSXGA(0.3~1.3メガピクセル)の解像度、30µm~5µmの空間解像度、400nm~2.2µmの分光感度を有する、ハイパースペクトルイメージングおよびマルチスペクトルイメージングに最適なSWIRカメラを幅広くご用意しています。どのカメラも、対応する分光範囲全体で、高く、かつ比較的平坦な量子効率を有しています(左図を参照)。

    Alvium SWIRカメラとGoldeye SWIRカメラは、空間的かつ分光的に柔軟な複数のROI(関心領域)の選択肢に対応しており、これはプッシュブルームHISカメラには非常に大きなメリットです。したがって、カメラの高標準フレームレートと組み合わせると、処理スピードを高速化し、計算消費電力を削減できます。

    小型マルチスペクトルイメージングシステムの構築において、Alvium SWIRカメラは、カバーガラス非装着(RCG)オプション付きのボードレベルタイプのカメラとして利用可能です。同カメラに、ピクセルベースのフィルターアレイを追加することにより、用途固有の量産OEMソリューションを設計可能にします。

    ペルチェ式冷却装置(TEC)を搭載したGoldeye SWIRカメラを使用すると、センサー温度を安定させるため、暗電流誘導ノイズを低減し、長時間露光での撮影が可能になります。センサーを冷却することにより、ノイズフロアを低く維持でき、SNRを高く維持できます。さらに、再現性の高い分光イメージング結果を取得できます。

    どのカメラも、オンデマンドで無効化できる自動2点補正機能、またはセンサー自体(IMX99x)の機能により、高リニアリティとイメージ画像の均質性が実現します。

    お客様のご用途に応じた最適なカメラを選定

    分光イメージングシステムメーカー様、お客様の要件に合わせて、特殊な機能や機械的な導入を組み込んだカスタムカメラの設計について、ご相談を承ります。お客様個別のOEM分光イメージングカメラ・ソリューションの実現には、当社の技術専門家がサポートします。

     

    特定の分光イメージング・ソリューションのご選定について、ご相談を承ります。 お客様のご用途固有のニーズをぜひご教示下さい。分光イメージングの課題を解決できる最適なソリューションパートナーをご紹介します。

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    当社の技術者は、解像度・フレームレート・帯域幅・インターフェース・分光感度・センサー技術・技術プラットフォームを幅広くカバーするデジタルカメラを設計しています。

     

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